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PSLブログ

ヨシナシゴトヲツヅリマス

日本は治安が悪くなっているのか

誰が誰に何を言ってるの?

誰が誰に何を言ってるの?

森達也オウム信者のドキュメンタリーを作ったので有名で、私はごご臨終メディアで初めて知った。死刑廃止論者としても有名で、死刑廃止の是非はともかくとしても、アプローチや思考に共感できる。

この本の内容は、今や当たり前になってしまっている「防犯カメラ作動中」などといたるところにある監視カメラや、「警察官立寄所」のステッカーや、「テロ対策のため」という表現などは、いったい誰が何のためにやっているのかという問題提起と一考察である。彼のスタンスは私はとても共感できる。日本は諸外国と比べても、異質な人や物を排除することで安心しようとする傾向が強いと思う。犯罪者がいたら、逮捕して欲しいと思い、逮捕されると安心する。確かに逮捕はされるべきだけど、逮捕され、投獄されるか死刑にされたら安心するというのは、いわば思考停止だし、そう考える人は、自分の内面にある異質なもの、他と違うものを持っているということを考えもしない(あるいは否認する)。自分は絶対に逮捕されない(悪人ではない)側に属しているという前提の上で犯罪者や悪人を断罪する。9.11後のブッシュがやった善悪二項対立で世の中を描く方法と似ている。そこには自分が逆の立場になることへの想像力が全く欠けている。

森田ゆりの本も同様の問題提起をしている。外部の不審者を警戒することの意味を問うていると思う。子どもへの暴力は圧倒的に親や親族によるものであるのに、ことさら不審者だけを警戒し、排除し、安心したところで、根本問題は残ったままだからだ。